【リレー小説】学園女王【企画?】

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117:かおり:2017/03/28(火) 15:07

(時間が戻りまして>>111の続きになります。土曜日の午後です)

やっぱり今日の亜衣は元気がない。私・白野恵里はそう思った。
笑顔がぎこちないし、時折寂しそうな顔をするのだ。
気になるけど、むやみに聞くことは出来ない。少し待つか。

気晴らしになるような話をしたい。他人からすればどうでもいい、でも私達にとっては重要な、そんな類の話。
となると話題は―――。
 学園関連はだめ。
 家族についても注意が必要。
じゃあ、それ以外のこと。例えば、共通趣味である小説とか。

私の予想はあっていたのか、これといって亜衣が悲しそうな顔をすることはなかった。とりあえず一安心。
それでも浮かない顔をしていた亜衣。私に言いたくないのかもしれないし、もしかして私に迷惑をかけたくないのかもしれないけどね。それでも―――。
私は困っていそうなひとを見ると、何かしたいと思うんだよ。お節介とか、しつこいとか言われるかもしれないけど、それでも何かしてあげたいんだ。
私なんかじゃ力になれない。分かってる。でも、愚痴を聞くことぐらいならできるよ?
元E組をなめないでほしいね。聞き役なら自信あるんだから。

「……亜衣。どうかしたの?元気ないよ?」
「ちょっと、いろいろとあって……」
「学園関連のこと?それとも家族?」
「恵里はすごいね。両方、正解」
「……?」
「喧嘩、しちゃったんだ。彩姉と」
あれ、亜衣のお姉さんって、よく文芸部に来る人だよね。すごく仲が良さそうに見えたけど……。

「ねえ恵里。板橋先輩達について、どう思う?」
亜衣の眼はいつになく真剣で、ああ、亜衣の悩みはそういうことかと、私は思った。
「亜衣は、板橋先輩達の仲間になりたいの?」
「……うん」
うつむいたまま、消え入りそうなか細い声で答えた。やっぱり、ね。
「私は、いいと思うよ?」
「本当に、そう思う?」
「勿論。月曜日になったら、会おうと思ってたんだ」
これは、本当。本当にそうするつもり。
「でも、彩姉はやめろって」
「……このまま女王に従っていろ、というわけ」
「そう。あとね、笹川先輩も会長の味方」
え……笹川先輩が、女王の⁉ありえない。なんで?


私と亜衣の話は、それから数時間続いた。

私と亜衣は、学園復活派に入ることにした。月曜日に会いに行く。
E組のお二人と違い、私達にはある程度の自由がきく。それを利用するんだ。

学園を元に戻すために。


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