(>>32 続き)
「ごめんなさい、筆崎先輩。そんな酷いことがあったなんて……」
「ううん……白野さんが謝ることはないよ。むしろこのことを誰かに話せて、少しは楽になったし」
そう言って剣太郎は微笑むが、その笑みはとても弱々しく、体躯の小ささや具合の悪さも相まって、いっそ病人のようにさえ見える。
直接の処刑対象でない彼さえも、ここまで追い詰める生徒会長と、白羽学園。彼女たちの容赦のなさと非道さを、恵理は改めて目の当たりにしたのだった。
「とにかく、俺が皆から避けられてる理由はこんな感じだね。だから白野さん、君はもっと自分を大切にして……」
「あっ、すみません先輩。D組の人からMINEが来たので、ちょっと待ってください」
「う、うん」
話の腰を折ってスマホを弄るのは本来なら許されがたいことだ。しかし折角入れたD組の席から追い出されないためには、今度は成績だけではなく、コミュニケーションにも気を配らねばならなくなるだろう。
剣太郎もそれを察したのか、特に文句を言わずスマホの使用を承諾する。彼の気遣いに感謝しつつMINEを開くと、そこにはURLが投稿されていた。
メッセージ:面白い掲示板見つけたよ! 白野さんも見てみたら?
リンク:【白羽学園 学校掲示板】
(今回存在だけ登場した広報部部長で、ABNが作るキャラは一先ずこれまでとなります
(実はABNがライン使ったことのない原始人なので、MINEの描写がおかしいかもしれませんすみません)