餌食ー改訂版ー

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧
5:玲葉◆yM:2017/04/14(金) 21:51

第四章 裏切り

千葉波は、キッと、空をにらんだ。

(綾瀬が、私を裏切ろうとしてることくらい、知ってる。ノノカにまた、奪われるとか、有り得ないけど…。)

ふと、波に名案が浮かんだ。

(会長を味方につければ…。貶めることができるわ。)

スマホをスクロールして、電話帳を出す。
ピコピコ‥…
[小本友梨]
に、電話をかける。
プルルル…

「はい?波?どうしたの?」

友梨の声に安心し、波は、ニヤニヤが止まらなくなった。

「友梨〜。また、あんたの餌食が出そう。そ。琴南綾瀬。めっちゃムカつくのよね〜!後は、生徒開室で。」

少し会話し、波は電話を切った。
ふうっと、溜め息を吐いた。

(友梨と仲良いと、色々得するのよね〜。ま、クズの中では、ね…。綾瀬、早く消えて。)

ムカつく綾瀬の顔を思い浮かべ、波は苛立った。

(ノノカは、始末OK、友梨のタメなんだからね。)

幼なじみの驚いた顔を思って、波の口の端が、ゆるむ。
彼女の裏切りに対する報復は、何よりもすごく、酷いものである。

(友梨は、執行。私は友梨の“餌食”を見つける。)

苦しみに歪む、綾瀬を見たいと、拳を握る。

(この学校は、私達のホームグラウンドなんだから。誰も、逃げれない。)

波は、残酷な笑みを浮かべた。


全部 <前100 次100> キーワード
名前 メモ