__日の落ちた夕方。
その部屋には、ただ1人の少女の溜め息が漏れる。
「はぁ……悠様……」
パソコンに釘付けになっている少女__もとい、天宮泉は、頬を赤らめる。
パソコンに映る画像、ではなくゲーム画面。彼女はそれとにらめっこを続けていた。彼女は片想いを続ける……所謂"恋する乙女"、である。
「主の事は、この命に変えてもお守り致します」
ふとパソコンから聞こえる声。
中々に格好いい声と言えよう。
「ムッハァァァァァァ!!イケボ過ぎる!「主の事は、この命に変えてもお守り致します」……ッ!?」
彼女はベッドに倒れこみ、悶える。
__そう、彼女が想いを捧げているのは。
大人気PCゲーム、"舞"のキャラクター……孤霧悠なのだ。