トライデント

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2:糠床:2017/07/01(土) 00:32

切り取り線のつもりの「▼▲▼▲(略)▼▲▼▲」がずれてて非常にカッコ悪いことこの上ない。▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲

コンテナの中、といっても通じそうな金属壁に囲まれた、殺風景な小さな部屋。その半分は備え付けの狭い二段ベッドであり、中には一段に一人ずつ、二人の兵士が籠っていた。いつでも戦場に飛び出せるような、戦闘装備に身を包んだまま。しかしベッドの中では、二人とも寛いでいる様子であった。
「もう三日だぜ。本当に出撃はあんのかよ。」
特に興味もなく、暇潰し程度に週刊誌のページを眺めていた上段の若い男性兵士が気だるげにぼやいた。
「"判定"は絶対だった。多分今日も。」
一方、無感情ながらも熱心に小説を読んでいた下段の女性兵士が素っ気なく返した。
「"評議会"が判定を論議する以上、何もない事はありえない。何もなければ世界の異常など認知はできない。」
「その"判定"とやらも、どんだけ信じていいもんかね?世界の異常ったって、何をもってそう判断してやがるんだ?それにその異常が何で俺達の世界にも危ねえのかすら……」
「口は災いの元。私達兵士にはそれを問う権利も必要性もない。ディスラプターを狩る、それ以上はいらない。」
「……チッ、具体的な目的もなしに戦争が出来るかよ。放っておいたって大丈夫なんじゃねえのか?」
女性兵士に話題を強引に切り上げられ、男性兵士は不機嫌そうに吐き捨てる。女性兵士はそれきり返事をせず、二人ともそれぞれ自分の時間に戻った。


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