イリアは花が好きだった。僕は台風が好きだった。
戦争だ!戦争だ!
僕は殺人マシンだ!
敵の国の人を、ただひたすらに殺すんだ!
もし敵の兵士に殺されそうになったとしても、ただで死んではいけない!
手榴弾で相討ちだ!
憎しみでもなんでもない、赤い砂漠のような心で、ただ殺せ!
僕は何もわからなくなった。
動物になった気分。
理性がなく、殺すことがあるだけだ。
僕は何を見ているのだろう。
赤黒い、ぐにゃぐにゃしたものばかりが、目の前をチラチラしている。