髪が結えないのは、この時代の髪型は難しいから。
なんて。
お梅さんに習っとかないと。
「お梅さん、今度、結い方を教えてくれませんか?」
お梅さんはにっこり。
「良いわよ」
良かった。
お梅さんが優しい人で。
結い方がわからないと困る。
万が一───そう、万が一、お梅さんがいなくなったら。
そんなことないと、思うけど。
「頼りきりは、だめだよね・・・」
じゃないと!
馬鹿にされるもの。