「んー、その、ユウキはどうしたいの?」
「そりゃ、入りたいよ…。でもね、お母さんにバレたら…って考えると恐ろしくて何も返信出来ねぇわ…」
学校からの帰り道。
私は信用できる友達の石口海里に相談してみた。
海里は男子っぽいところが沢山あるが、本当は優しい人である。人見知りの私ともすぐに馴染んだ。明るく、ショートカットが似合う。肌は黒め。にかッと笑うと黒い肌と対照的に白い歯が見えて……何かスポ―ツやってる人っぽくて実は羨ましい。
私は海里に比べて、誰が見ても「引き籠り!」と思うような見た目に、性格……。
「あー…まぁ、バレたらって言うときのを考えるより、自分がどっちにしたいかっていうの考えた方が良いよ。自分が楽しいのが一番でしょ! やっぱり‼」
あはははと快く笑う海里。この明るい笑い声が、私はかなり好きだった。
「はぁ…やっぱりやりたいんだよなぁ……」
そんな気持ちが私の中では多くあったので、試しにおk返事を書いてしまった。
『*ハクさんへ*
お誘いありがとうございます。私で良ければ、是非是非入りたいです! 入らせてください!
宜しくお願いします♪』
……うん……。出さない方が良いね――。
「ユウキ〜‼ ちょっと手伝ってー!」
「お、お母さん……ごめん、ちょっとトイレ行ってくる……」
手伝いって何かな……めんどくさくないものがいいんだけど。
そんな事を思いながら、本当は行きたくもないトイレに向かおうとしたとき――――――。
マウスを離そうとしたとき……右手の人差し指に押した……確かな感触があった。
――――――間違えて、Twitterに……ハクさんに、おkの返信をしてしまった。
「――――――⁉ あああああああああああああああああああッッッッ!!!!!?????」