_________カチッ、カチッ、……
カチッ
『こんばんは、みなさん。
…今日は僕たちLilyの為に集まってくれてありがとうございます。』
時計が7時を指した瞬間、会場内は静かに静まりかえった。
そして同時に、事前に録っておいた、レンの音声が流れ出した。
大きな画面は未だに真っ暗。
私たちは、1人ずつ順番に幕の裏にシルエットのまま登場して、曲と共に幕があがって全員お披露目。
裏で、静かにその時を待つ。
『きっと、この中にいる誰1人として僕たちの姿を知る人はいないでしょう。それなのに、こんなにもたくさん人が集まってくれたこと、本当に嬉しく思います。』
レンによる感謝の言葉が述べられていくと、いよいよ1人ずつ出ていく瞬間になる。
4人で目を合わせて、
< 良いイベントにしよう >
と最後の、声のない声かけをした。
『それでは、僕たち1人1人の簡単な紹介からです。』
______…