今日は、怜菜が通う緑ヶ丘第三中学校の入学式だ。 怜菜は、新入生と話すことが好きだ。 まだ中学校、という新しい環境になれていない新一年生。 彼らの緊張した表情がほぐれていき、やがて自分との新しい生活が始まっていく。 怜菜は、多くの人と仲良くすることで、生活しやすい環境の中学校を作ろうとしていた。 ただし、それは生徒会の人に頼まれたわけではない。 むしろ、怜菜が生徒会に提案したことでもある。そして、自分がまず行動に移していた。