プロローグ
私の名前は、黒島マナ。今日からここ星野山小学校に転校することになった。元々は星野砂小学校に居たが、お父さんの都合により、ここの町に帰ってきた。幼稚園の時まで住んでいた星野山町に帰ってきた。
私は今、廊下で待っている。廊下を見渡すと、田舎……前と変わっていないところと変わっている景色があった。『5-1』と書いてある板がぶら下がっている。
「それでは、転校生を紹介します。入ってきてください」
先生が言うと、私は床に置いていたランドセルを背負って、グレーの色のドアをガラッと開けて教室に入った。
「では、自己紹介をしてください」
先生は、ニコッとふんわりとした笑顔で言った。
「はじめまして。星野砂小学校から転校してきました。黒島マナです。幼稚園の時まで星野山町に住んでいました。どうぞ、よろしくお願いします」
私が自己紹介が終わり、ぺこりとお辞儀をすると、パラパラと大きな拍手が教室に響いた。
「では、黒島さんの席は窓側の一番後ろね」
私は先生が指を指したところまでスタスタと歩き、席についた。
「はじめまして!私、阿部星子!よろしくね!」
私が席につくと、隣の阿部さんは、ニコッと明るい笑顔で自己紹介をした。なんだか、眩しいな…この子と仲良くなれるかな……?