3/19月曜日
「卒業か〜実感ないな」穂乃果が隣でポツリと呟く。「えへ…私も」私は穂乃果に話を合わせようと返事を返す。「だよねー!」穂乃果が無邪気そうに言う。私は苦笑いをしながら穂乃果を見つめる。「早く卒業したい」穂乃果がポツリと。私は何で?と聞いた。「だってさぁ、小学生って小さい事で先生に怒られるし…うるさいし…あと…」穂乃果がぐちぐちと不満を言う。私は真顔で穂乃果の愚痴を聞く。「私は卒業したくないのに…」ポツリと呟く。穂乃果はにやけた顔で「あっ!果帆ぉー好きな子と別れたくないんでしょ?クラス変わるかもしれないからねー」穂乃果の言葉を聞いて私の顔がみるみる熱くなっていく。「あはははっ、図星でしょ?」(穂乃果ったら…私の心でも読めるのかよ…)私は穂乃果を赤い顔で睨みつけていた。
帰り
(今日は晴れている…)いつもは寒いけど今日は晴れているおかげか暖かい。とぼとぼと歩いて帰る私。
タッタッタッ…
誰かがこちらに走ってくる音が聞こえる。
「?」私は気になって後ろを振り返る。
「よっ!」話しかけてきたのは___
「ひぇっ!将也…」私の顔は赤くなっているだろう。恥ずかしさと嬉しさで彼の顔が見れない…「なぁなぁ!」彼が話題を持ちかけてくる。けれど私の耳に入らない…一緒に歩きながら彼と道の方向が別れる所へ来た。
「…」私はだんまりとしながら信号を渡っていく彼を見つめる。
彼が立ち止まる。
「じゃーね!また明日!」彼が笑顔でこちらに手を振る。そんな行動に私はドキドキする。
「バイバイ!」私も笑いながら彼に手を振る。彼は走って帰っていく。
信頼しているって言われただけだけど…私にとっては大事な言葉。大事な人。
ありがとう