お言葉に甘えて( ^∀^)
>>20 の続きです
【魔女】の人間を惑わすためなんだか、無駄に綺麗に整った顔が、目の前に迫ってきた。
青年は、不快そうに目を細めて、
「どけよ、おばさん」
と優しく押し返した。
我ながらなんって紳士なんだ、と青年は涙が出そうな位だった.....のだが
対する【魔女】は指を、ぱちん と鳴らした。指先に炎が灯る。
「燃やすわよ」
「何でだよ!ちゃんと丁寧だったろ!?」
【ババア】よりも【おばさん】の方が丁寧だと、昨日本に描いてあったのだ。
青年は、あくまでそれを実行したまでだったのだ。そう、あくまで。悪気なんて少ししかない。
「お、思い出した!」
【魔女】が、すっとこちらに、火のついた指を向けてきた。
フォローする前に燃やすなよ!と心のなかで、ツッコミながら、バックステップで距離をとる。
「【ババアシリーズ】の最上級だよ!一番丁寧だってかいてあった!」
青年が叫ぶと、【魔女】は動きを止めてくれた。
「言ってみなさい」
何で、こいつ上から目線な態度しかとれないんだ
という感想を飲み込み、真剣な面持ちで、青年は口を開いた。
「おばあさん」
.....青年は全治二週間の火傷を負った。