ジリリリリリリ…
ああもう、うるさい!
「ミャーン!」
バリッ
ジリリリリリリリ…
あれ?目覚ましが止まってない。
というか、バリって何?ミャーンって何⁉
ふと自分の右手を見てみると、そこには
あるはずの無い毛の生えた、いつもより何倍も小さな手があった。
…え⁉
私は机の上にある鏡を見ようと、布団から飛び出し、四足歩行で駆けて行った。
…ん?四足歩行?
机の前まで来て、私は初めて周りを見、絶句した。
自分の脚より短かったくず入れは同じ目線になり、いつもだったら十数歩で行ける距離の廊下はいつもよりずっと長く感じ、自分の腰くらいまでの高さしか無かった机は見上げるほどのものになっていた。
何が起こってるの⁉
私は困惑しながらも、机の上に飛び乗り…って乗りづらい!片付けとけばよかった…
やっと机に登り、鏡を見た。
そこには、誰もが見たことがあるであろう、黒と茶色と白の模様、つまり三毛猫の子猫が映っていた。
「ミャーーーーオ!」
家中に、私の絶叫が響いた。