「おはよー!」
「おはよー」
挨拶が交わされる中、
私はただ無表情のまま席につく。
窓の方では男子がはしゃいでいる。
いつもと変わらない。
寝ようと思った瞬間、静にドアが開き、理科の先生が入ってきた。
「はい、席につきなさーい」
先生は窓の方にまだいる男子に声をかけ、朝礼を始めた。
時間割を学級委員が発表したあと、先生はプリントを束ねながら話し始めた。
「今日はみんなの大好きな、解剖をやるからね」
先生は手を合わせ、笑顔でそう言った。
解剖…?
この前の理科の授業の時、
「次の授業は細胞研究をやります」
って言ってなかったっけ…。
「先生ー、解剖って何を解剖するんですかー?」
クラスのお調子者が手を挙げた。
「うんとねー、それは秘密よ」
先生は笑いながら言っていたが、目は笑ってなかった。
静かの‘か’が抜けてました…