はじまるお(( 「うわあああっ!!」 「いやぁあああ!!」 複数の男女の悲鳴が聞こえる。 悲鳴の聞こえた方向に走ると、人々が宙に浮かんでいた。 宙に浮かんだ人々の中心には、一人の男が立っていた。 「…アイツが犯人か」 ハァ、と一つため息をつき、刀を抜く。 ブンッと一振りすれば、人々は地に落ちてくる。 犯人の男は小さく舌打ちをし、路地裏に逃げ込んだ。 「逃がすか」 刀を持ち、俺も後を追った。