5月の20日のことだった。その日は運動会だった。小学校生活最後の運動会。それが小学校生活最悪の運動会になるなんて知らなかった…
相川雪と速水月は二人三脚のペアだった。
「雪ちゃん〜ちゃんと結んでよね〜?」
「わかってるって!私達、ちゃんと練習したんだし、等外はあり得ないよ!」
「位置について!よーい!」パァンッ
勢いよく雪は走った。途中で月の足に手ぬぐいを巻いて行くのだ。今のところは順調だった。結ぶのも。誰よりも早かった。
月「よぉーし!中からね!」
二人「「せーのッ」」
雪「せーでっ⁉」
雪だけ、せーの、せーでまで言ってしまった。だから月は転んでしまい、歩けないほどの痛さで、ゴールを目指した。結果はビリ。そのあとのリレー、徒競走、騎馬戦にも月は出れず、月のチーム、白組は負けてしまった。