夢だ。わたし、まだ起きてないんだ。そうに決まってる。
「……えいっ」
夢なら覚める。痛くない。
そう思って、ほっぺたをつねってみた。
「ッ……!!」
痛かった。
「……何してるキラ?」
「あはは……」
困った表情でこっちを見る妖精さんに、わたしは
苦笑いしか出来なかった。
「妖精さん、なんで私なの?というか、どうして私の家にいたの?」
わからないことがいっぱいなので、色々聞いてみることにした。
「順を追って説明するキラ。まずきららは、この地球の反対側にある
妖精の世界からやってきたキラ」
「地球の反対側?そんなのがあるの?」
「妖精の世界と地球、何百年も前からバランスをたもってるキラ」
「へぇ……」
地球の反対側の世界……難しい宇宙の話はよくわかんないけど、
なんとなく興味が湧いてくる。
「で、その世界は滅んでしまったキラ」
「ほろんだ!?」
興味をもたせておいて、今度はこんなことを言うなんて……
「こっからがちょっと長いキラ。心してきくキラ」
「う、うん……」