プロローグ
とても言葉には表せない苦痛が俺を襲う。
棒のようなものが俺の肛門に突き刺さっているのだ。
「早く、国王の居場所を言え。さもなくば、お前の腸がぐちゃぐちゃになってしまうぞ? 」
取調官がそう言った。この取調官が苦痛の原因である。こいつが、拷問のつもりなのだろうか、棒のようなものを俺の肛門に突き刺したのだ。
「知らないと言っているだろ! お前たちがいくら拷問をしようと、俺は本当に知らないんだよ。嘘の場所を言うくらいしかないね」
「知らないはずないよな? 」
取調官はそう言って、棒状のものをさらに奥へと突き刺すのであった。
「や、やめろおおおおお! 」
当然、痛みと不快感が俺を襲う。生きた心地などしない。
「やめねえよ! お前このまま、サウナ5時間な? おい、巡査、こいつをサウナ室へ連れていけ」
この糞野郎は俺にさらなる地獄を与えようとしたのであった。棒状のものを突き刺されたままで、サウナ5時間だ。
「はあ、はあ、……俺はただ地獄を味わう事しかできないじゃないかよ。国王の場所など知らないのだからな! 」
実際、国王の場所など知らない。
「まあ、喋る気になったらいつでも出してやるから地獄ではないだろ? 」
嗚呼、こちらの言い分を聞くつもりはないらしい。
地獄は今後も長い間、続くのだろう。運よく死んだら良いな。