【 マフィア松】
「……ふーん」
私はつまらなそうに言う男から目を逸らした。
男が恐ろしかったのと、何かをされるんじゃないかという恐怖心で。
それから何か考え込むような動作をする、男。
しばらくの沈黙を破ったのはあの赤いネクタイの男だった。
「ね、お前死にたくないよね」
突然、私の方を向きにやっと笑った男。
何を考えているのか予想もつかない。
「死にたく、ないです」
ぼそりといった言葉は男に届いていようで満足そうに笑った。
「じゃあさ、
オレ達の仲間にならない?」