幼少期の頃彼女には神楽 美夜(かぐら みよ)と言う友達がいた。
彼女の家はお金持ちで、人気者だった。
凛はどんな時でも美夜の隣にいるほどの大親友だったのだ。
小学生になっても美夜との関わりは変わらなかったが、、、。
小学五年生の夏。美夜の友達、榊原 鈴(さかきばら れい)に呼び出された。
「あの、、お話って何ですか?」
そう凛が問いかけると彼女は表情を変えた。
その表情はまるで怒りを露わにしたような顔だった。
「単刀直入に言うとさ。あんた、美夜の隣であいつの努力奪ってんだろ!」
その言葉に凛は頭が真っ白になった。
「どうして⁉どうして私がそんな事をするって思うの!だって私美夜の親友だよ!」
その言葉に彼女はカチンと来たのか。即座に言葉を返す。
「じゃあお前美夜が学校に来れてない理由知ってるか?」
そう、この時美夜は学校をもう3週間も来ていなかった。
「知りません、、。」
すると鈴は凛の胸ぐらを掴んで言った。
「お前のせいだよ!」
凛は言葉をうしなった。
「えっ?なんで」
動揺が隠せずパニックになる。
「お前が美夜の人気を奪い取るから美夜は自信無くしちまって、、。手首切ったらしい、、。」
凛から段々と気が抜けてく。
「ああ、、、」
ドサっと言う音と共に凛が床に座り込む。
「ごめん、私謝るね美夜に、、」
そう言って凛は立ち去った。
教室に忘れ物を取りに階段を駆けて行くと榊原と偶然であった紅琶は一緒に教室に行った。
唐突に榊原はこう言った。
「なあ、凛見なかったか」
あまりにも唐突で焦ったが出会ってなかった事を告げた。
すると彼女は少し驚いた顔をした。
窓の外には夕日が眩しく輝いていた。
「綺麗だな、、夕日、、」
そう紅琶が静かに呟くと榊原も外を見る。
「本当だ綺麗、、」
2人が景色に見惚れていると、窓の外で何か黒い影が落ちて行くのが見えた。
それと同時にドサッと言う音が響く。
気になった紅琶がベランダに出て下を確認すると。
「なに、、あれ、、、。」
その声と同時に榊原が近ずく。そして見えた景色は――――――。
血の海と凛が倒れている姿だった。