「ありがとうございました!」
そう言いながらニコッと笑い、買ってもらった商品を渡す。
買ってくれた方は、パンを貰うと嬉しそうに顔を綻ばせた。そしてそのまま、和洋菓子コーナーに向かっていった。
次のお客さんのパンの会計もしつつ、私は店内を観察した。
お客さんはとても多い。昼から接客してるけど、お客さんの波は絶えない。
それも、みーんな笑顔だ。来た時にはムスッとしていた男の子も、笑顔になって帰っていった。
すげーな、ここ…。
それとうちらの様子。
珠里は、離れた和洋菓子コーナーの接客をしている。ぎこちない動きだけども、待たせないようにせっせと動いている。その顔はなんだか嬉しそうだった。
希夏は、イートインスペースで人懐っこい笑みを浮かべてコーヒーを注いだりしている。お客さんの話を楽しそうに聞いたり、コーヒーのお代わりを気にしたり。楽しそうに動いている。
結葉は基本こっちにはいないが、出てくるとお客さんに笑顔を送り、大事そうにパンや和洋菓子を並べる。お客さんに声をかけている時の顔はほんとに楽しい!って感じで溢れていた。
接客って、なんか楽しいな…。
「「ありがとうございました!」」
んおあ、なぬっ?珠里とかぶった?
お客さんはクスクスと笑っていた。
「被せんなよぉ…」
「それこっちのセリフだわ…」
このやり取りにお客さん達、爆笑。
「仲良いわねぇ。あ、さやちゃん。このパンって、どのジャムが合うかしらね?」
!?
「あ、えっと…それってラスクロワッサンですかね?でしたら、うちのジャムならなんでも合いますよー!でもおすすめはやっぱりマーマレードですかねぇ。
珠里、希夏、あんたらはどう思う?」
「うちはストロベリーが好きです!甘酸っぱいジャムがより甘さを引きたててくれるんで!」
「私は…ブルーベリーかな。酸味がちょっとあって、甘いラスクロワッサンに合うんだよねぇ。」
みんな分かれんじゃん。
「じゃあお試しジャムつけてくれる?」
「分かりました!」
そうして、ちょっとした議論は終わった。
それからも仕事をこなし、閉店。
皆で反省をして、家に戻る。
あー、腹減った。今日のご飯は何かなー。
ごめんなさい!色々考えた結果、やっぱりஐの話は長編にしたいと思います!
❀の話は短編で書きますが、ஐは>>38の続きから書いていきます。
なんか色々変わってすみませんでした。