「よつばちゃん、きょうがっこうはどうだった?」
血の繋がりのないお母さんが聞いてくる。
「たのしかったよ。」
表情を変えずに私は言う。
にこにこと笑いながら。
ぴーんぽーん
「あ、よつばちゃん、りゅうくんがきたよ。」
「わーい、りゅうくんだー。」
りゅうくんはいつのまにか友達になっていた人だ。
「おじゃまします。あ、よつばちゃん。なにをしてあそぶ?」
「おままごとがいいな。」
「いいよ。」
30秒ほど待っていると、がしゃがしゃという音が聞こえ、おままごとに使う道具が転がってきた。
「………」
私の声が聞こえない。
りゅうくんの声も聞こえない。
お母さんの声すら聞こえない。
いつものことだ。
私達が喋り始めてから少し経つと声が聞こえなくなってしまう。
いつも通り、おままごとの道具が消え、私達は家に戻る。
ここに来てからずっとそうだ。