「ねぇ、アンタ、さっきから何なの?アンタにあたしの何が分かるのよ」
つい喧嘩腰になってしまう。それもその筈。
初対面で、こっちにしてみれば名前も知らない女に、
まるであたしの事を知ってるかのような言われようで。
「あ、自己紹介するね!私の名前は武雅澄歌。年齢は、にこちゃんと同じ17歳。どう?少しは私の事、分かった?」
―武雅澄歌。名前を聞いてもピンとこない。
それに、まだ謎は残っている。最初に言ってた
smile factory。その正体も明らかになっていないのだ。
「アンタの名前だけね。ちょっと質問なんだけど、最初に言ってたsmile factoryって、アレ、何?宅配便の類い?」