ULTRA ZAMURAI

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2:かずま:2019/07/21(日) 13:52

七月の土曜日、
渋谷のカフェ「Blue Ocean」で、
ナナは長めの髪を払って紅茶を飲む、
店主の麻丘は、ヒゲを撫でながら腹を揺らし、
「ナナ、そろそろ結婚はしないのか。」
ナナは、大きめの目を丸くして。
「私は自由人だから結婚はしないの。」
麻丘は、うなずきながら。
「まあナナはミュージシャンの仕事があるからな。」
「そう、仕事が忙しい、付き合ってる男がいるから良いんだ。」
「しかし外も暑くなったな。」
「今日は30度だよ。」
「こうやってボサノバの曲流すのが良いな。」
「木で出来た店内だから暑いよね。」
「アメリカンコテージ風だからな店内は。」
「麻丘さんセンス良いよ、
置物も浮き輪とか潜水服とか海外の海をイメージした感じがいい。」
「ちょっと薄暗い感じが良いだろう。」
「うん、雰囲気出てる。」
その時、ドアを開けて入ってきた二人組の男。
一人はサングラスをかけて黒いポロシャツを着ている。
もう一人は背が高く、青いTシャツを着ている。イケメンだ。
ナナ。
「よう松本、稲葉。」
サングラスの松本。
「おお、ナナ来てたのか。」
背の高い、稲葉。
「よ。」
麻丘。
「二人ともまたいつものブラックか。」
松本。
「ああ、キリマンジャロ。」
稲葉。
「ヨーロピアンで。」
ナナ。
「なんか面白い情報ある?」
松本。
「バイク屋の売り上げが前より上がった。」
麻丘。
「そうだ二人ともバイク屋なんだよな。」
稲葉。
「最近良い仕入れが出てるんだ。」
ナナ。
「こういう時はお互いの悩みでも語ろう。」
松本。
「悩み・・・、あ、レンタル中のレニーグラヴィッツ返さないとな。」
稲葉。
「スマホのゲーム、ソードアートオンラインのボスが倒せない。」
ナナ。
「それ悩みじゃない。」
松本。
「じゃあお前あるのか?」
ナナ。
「え・・・・、蚊に刺されてかゆい・・・。」
稲葉。
「ふざけんな。」
麻丘。
「まあ二人とも一息ついて。」
ある夏の日の何でもない日常だった。


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