拓海様を席に連れて行こうとしたが・・・
(チャリチャリン・・・
こ、この音は!
お客様がご来店した合図。
ドアが開くと、ドアについているピンク色の鈴が鳴る。
「猫田さん、お客様をお迎えしてあげて。あたしが拓海様を接客してるから。」
「わかりました!先輩!」
私は玄関まで駆け出した。
『走らない!』
先輩は怒るとき顔をしかめた。
お客様に見られてたらどうするの・・・って言う顔。
「は、はい・・・」
でもでも、お客様がお待ちになってる___
私はこそこそと走り出した。
ガチャっ
「お帰りなさいませ!ご主人様!」
「お、芽依にゃん!」
「あ、晴人様!今日もいらしてくださったんですね!
ありがとうございます!」
晴人様、今日もカッコいい〜!
晴人様は、すっごいイケメンで優しいの。
私の常連客になってくれて嬉しい〜!
「じゃあ、500にゃんにゃん払うね?」
「ありがとうございます❤それでは、本日もラブリーの世界をお楽しみくださいにゃん❤
それでは晴人様、魔法のドアをお開けください!」
ギィィ___
「お帰りなさいませ、ご主人様〜!」
先輩メイドさんたちは、晴人様がご来店した時はもっとも可愛く挨拶する。
なんてったってかっこいいから❤
「晴人様〜〜❤本日もいらしてくれたんですね!
雫と一緒にお話ししましょう❤」
私の先輩メイドの雫先輩。
一年前から働いているプロメイドだ。
雫先輩も、晴人様に好意を持っているらしくて____
ちょくちょくお迎えに行っている。
「あ、ごめん。芽依にゃんとお話ししたいな。」
「・・・・・・」
雫先輩はぼう然と立ちすくんでいる。
でも、すぐ笑顔を取り戻して
「承知いたしました!それでは、お楽しみください!」
そう言い終わる前に、私の元に歩いてきた。
「晴人様、本日もご来店、誠にありがとうございます❤
それでは、こちらのテーブルにお座りください❤」
晴人様の隣に座る。
はぁぁぁ❤晴人様の隣に座る私・・・きゃああああ!!
「芽依にゃんって、すっごい可愛いよね。カフェ1可愛いよ。」
「ありがとうございます〜❤私、晴人様に可愛いって言われるように
毎日お肌の健康に気をつけているんです!
晴人様に可愛いって言って頂いてすごく嬉しいです!」