ぼんやりと黒板の文字を写して、先生の話を聞く。これが私の日常。
何が起こるでもなく、ただ、ただぼんやりして終わる。
「死んでもいい人生」
つくづくそう思う。私よりも生きる価値のある人、私よりも誰かに生きていてほしいと思われている人がいるはずなのに、なんで私がここにいるんだろう。
暇な時、屋上に出ることがよくある。
今ではかなり珍しいかもしれないけど、私が通う中学は、屋上がよく解放されている。
そして、屋上に張られた緑のようなフェンスに指をかけ、目を閉じる。
すると、あの時の感覚が芯からふつふつと、
甦るのをしっかりと感じる。母を落とした時の、ぐっと力が入って、何か激しいことをしたわけじゃないのに、汗が出て、止まらなくなって、息が乱れる、嫌な感覚…
きっと、この感覚こそが、母が私にかけた、呪い…怨み。
突発的にこの感覚に襲われることよくある。
ただ、屋上などの高いところで感じるのは、尋常ではない。
もちろん、私が人1人を頃したという事実は変わることもなければ、誰かが知るわけもない。
ただ、なんとなくこの感覚はいつか消えるものとも思っていない。
この罪を胸に抱いて生きていくつもりだし、
自殺をしたいわけじゃない。説得力のかけらもないことばかり言っているのはわかっているけれど。
ただ、死ぬならばそれでいい。そう思うだけ。