>>4-5
ありがとうございます(`・ω・´ )
更新頑張ります!
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その子も私と似た能力を持っていた。
それには無性に腹が立った。
__私だけで良いのに。
薔薇を取り戻せるのは、この世で一人…私だけで良い。
皆は私に従えば良いんだ。なのに、そんな、もう一人居るなんて。
皆から慕われていた、その子。
威張る事も、自慢する事もなくって、本当に皆の役に立ちたいって思っていたんだろうね。
勿論その姿もムカついた。
けど、その子の後ろ姿は、なんだか頼り無く見えて、何か守りたいような感じがして、自分の威張った心なんてどうでも良くなった。
「……貴女、何で薔薇を他の人に分け与えるの?自分だけ生きていれば良いんじゃないの…?」
ようやく声に出た程。
彼女は『何か』を纏っている様に見えた。私の黒い心を壊してしまう物。
「…私は、誰かの為になりたい。前にお父さんとお母さんの薔薇、戻せなくて。私が、自分さえ良ければって思ってたから。でも、もう今はそんな事したくない。だから、ですよ」
__この子は芯が強い。
そうだった。
私はお父さんとお母さん…
妹までも、見捨てたんだ。
「お姉ちゃん!何で!?」
妹の声が脳裏に響く。
ああ、そうだ。私の事を気遣ってくれていた。大切だった。
私は今まで狂っていたのだろうか。