青春は空の色

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2:ヴァニラ:2019/09/16(月) 19:18

--------プロローグ--------

人々が行き交う交差点、信号が赤から青に変わると
一斉に足を踏み出す。
その中には、スマホに夢中な若者もいれば、
近くの女子高の制服を着た子たちがキャッキャとはしゃいでいる。
車の走る音、信号の音、喋り声––––––––
凡ゆる音が混ざり合い、雑音と化していた。
私はその音を酷く不快に感じていた。
まるで全ての音が、声が、私に訴えかけているように聞こえるからだ
「消えてしまえ」
「いなくなれ」
「邪魔臭い」
そう訴え欠けてくる。
ふと、ポツリと冷たい雫が頬に垂れる。
雨だった。
私は近くのコンビニでビニール傘を買い、傘を開く。
透明なビニール越しに見る空は、綺麗とは言いがたい
薄い灰色だった。
まるで今の世の中みたいに汚い。
頭に浮かんだその言葉はきっと、誰にも理解されないのだろう。
遠くの方で雷がゴロゴロと唸りをあげている。
私は雨足が強くなる前にと、早歩きで駅に向かう。
時折人とすれ違う時に表情を伺って思う 。
「どうしてこんなにも生苦しいのだろう。」
私は今までの事を振り返り、考える。
例えその問いに答えがなくても。


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