その夜、夢が降る

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3:時雨◆82:2019/10/06(日) 06:35


「雨月の目って、ちょっと金色っぽいよね。綺麗」


瞳をきらきらさせながら人懐っこい笑顔で話しかけてきたのは、親友の依吹(いぶき)。

ぱっつん前髪に少し高めの位置のツインテールがよく似合う、可愛らしい子だ。


わたしはそんな彼女のことを「イブ」と呼んでいる。


「うらやましい〜」


ぴょんぴょん跳ねながらそう言う彼女はすごく愛らしかった。

その依吹に笑みがこぼれる。


───私の目が金色がかっているのには、理由がある。

私は昔から電気を通しやすい、というよく分からない体質であり、コンセントを指す際にちょっとしたミスで体に電気が走ってしまったのだ。


そして、なぜか黒目が金目になってしまった。

理由がくだらないといえばくだらないので、誰にも話せていない。


『カラコン入れてんの?』


という率直な疑問を投げかけられることもあれば、


『もしかして、雷に打たれたとか!?』


というファンタジックな質問をされることも多々ある。

私はその期待まじりの質問に曖昧に笑うことしかできなかった。


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