初めまして、Lunaです。この小説はちょっぴり切ない、感動的なお話です。
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..僕は..一体誰の為に..そして何の為に..このバイオリンを弾いてるのだろう..。
..僕は、いつの間にか夢に夢中になって、ぐっすり眠っていた。どんな夢かは
はっきり分からないけど、楽しくて、ちょっぴり切なく感じるというのは
分かる。そして、夢に夢中になっているうちに、すっかり夜明けが来て、朝に
なった。窓の外の日差しが眩しい。それとついでに、じいやの
「坊ちゃま、そろそろ学校の時間ですぞ。」という声も聞こえた。
朝 学校に行く為に早く起きなきゃいけないのは分かってるのだが...
正直に言うと僕は、学校に行きたくない。
何故かと言うと..学校には、僕の事をいじめる生徒がいるからだ。
なんでわざわざ僕の事をいじめるんだろう..僕はあいつらに特にこれと言った
悪さもしていないのに。..でもまぁいっか。あいつらが僕の事をいじめている
うちに、そのうち先生から叱りの罰が下されるはずだから。そう思い
僕はベットから起きた。そして起きてから、じいやに朝の挨拶をした。
「おはようございます。お坊ちゃま。」
「おはよう、じいや。今日の朝ごはんは..もしかして、レモンと鶏肉の
ソテー?」
僕は大抵、屋敷の廊下から香る匂いで、どんな朝ごはんなのかがすぐ分かる。
「流石はお坊ちゃま、よくお分りになりましたな。」
じいやは笑顔で答えてくれた。そして、一階の広いリビングに向かった。
僕の住んでいる屋敷の一階のリビングはとても広く、大きくて座り心地の良い
豪華なソファが置いてあるし、その前には、ガラスでできたテーブルに
壁には大きなテレビもある。窓のステンドグラスを出ると、バラであしらわれた
豪華なお庭がある。更にはその隣に、大きなプールもある。今は召使い達が
掃除をしていて使えないが、毎年夏にこのプールに入ってバカンス気分を
味わうのが、僕の楽しみでもある。僕は朝ごはんを食べに、赤いテーブル
クロスが敷かれた長机に向かった。..幼い頃は、お父さんとお母さんとよく
楽しく会話をしながら、夕飯を食べたりしたっけな。時々、従兄弟達を
パーティに誘った時は、このテーブルにたくさんの美味しいご馳走が
並べられてたよな。あの時食べた大きいケーキは、本当に甘くて美味しかった。
..でも今は、一緒に夕飯を食べてくれるお父さんやお母さんがいない。
僕の両親は、僕が6〜7歳だった頃に、どちらとも重い病で亡くなった。
あの時僕はまだ6歳ぐらいだったから、自分の両親がどんな病気にかかったのか
分からないけど..あの瞬間は、できれば思い出したくはないし、両親が
どんな病気にかかったのかも、気になるけど聞きたくない。
だって、そんな事を聞いたら..僕が悲しくなって、涙が溢れてくるから。
その事を思い出しているうちに、いつの間にか僕の前には
今日の朝ごはんが置かれていた。今日の朝ごはんは..やっぱり、僕の予想通り
レモンと鶏肉のソテーだった。食べてみると..レモンの酸っぱさが
口に広がったが..