愛してるよ。
キミの頭のてっぺんからつま先まで。
キミを取り巻く空気でさえも愛してる。
私はキミを愛してるんだから、キミも私を愛するべきだよね。
え?そんな急に言われても困る?
そう。まあ突然だったし仕方ないよね。
じゃあ私がキミを愛する理由を教えてあげる。
その髪。真っ黒で水で濡らしたようにさらさらでつやつやで美しいから。
その目。綺麗な二重で大きく膨らんだ涙袋。それに囲まれる黒い瞳が美しいから。
その口。薄くて、いつも綺麗なピンク色の唇。真っ白で笑うと八重歯が見えて可愛いから。
その鎖骨。くっきりと見える綺麗な鎖骨が美しいから。
その手足。細くてお人形みたいで美しいから。
全部、全部を愛しているの。
わかってくれた?
そんな顔しないでよ。
そんな蔑んだような目で見ないでよ。
キミは私を愛さない気?
そうなんだね。
やめて。
キミに愛されないのはもう生きる意味がないということ。
でも今はいい。
結果的に両想いになる恋愛漫画はゆっくりと愛を育むもの。
だからゆっくりでいい。
あ、待って!
行かないで!
話を聞…スマホも置いてってる
私がいなきゃ何もできないのかしら?
だからちゃーんと位置情報を常に把握してなきゃね。
これでよし。
ちゃんと愛してね、私のこと。