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その後紆余曲折あったが、どうしてもスミレと行きたい場所の下調べをなんとか終わらせたネアだった。
「何で私、伝説みたいになってるのー······うーん、あと一週間師匠に期待しようかなー」
ひたすらスミレとのんびりしたいネアである、明るい方向で利用できるものはなるべく利用したいのだ。
今回は偶然カルトナ───伝説の魔法使い───がいたためなんとかなりそうである。
もうあとは島に帰るだけなのだが、今は散歩をしているネアだった。特に用事はない、僅かの感傷を含めて王城を眺める。
他の勇者たちとはここで出会ったのだ。
「うん、暗いのは私らしくないねー。さ、かーえろかーえろー」
ゲートではなく瞬間移動魔法を使う。ゲートは目立つのだ。
そうしてネアが消えた後に。
そこをじっと見つめる黒髪の女性がいた。