アネモネとハナズオウ

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧
28:シエル◆pWU エコロォ…(^q^):2020/06/20(土) 16:51

放課後、帰ろうとすると、先生が話しかけてきた。

「私もあなたに謝らなければならないわね。この前の花壇のこと…あなたの意見も聞かず一方的に責めちゃって…本当にごめんなさい。」

先生は深く頭を下げた。

「やめてくださいよ、もう大丈夫ですから!」

先生はゆっくり頭を上げ、「ありがとう」と言い、教室を出ていった。

その日、私は春と帰った。すると春は謝ってきた。

「あのメール、返さなくてごめんね。助けるか助けないかすごく迷って…それで芽衣は自殺しようと…ごめんなさい…」

そうだったのか…そりゃそうだよ、私が先に裏切ったんだから…

「もー、顔上げてよ!もう済んだ話だしいいよ。そんな顔は春には似合わないよ!」

私は春の頬をぐにぐにした。

「ひゃ、ひゃめてー!」

春の声に私は大笑いした。春もつられて笑った。春の笑顔を見ると、心があたたかくなった。


次の日―

「いってきまーす!」

私は元気よく学校を出た。暖かい日差しが私を照らした。

学校につくと、花壇に紫のアネモネが植えられていた。

向こうにはハナズオウが咲いている。

「アネモネとハナズオウ…か」

私はそうつぶやくと、教室へ向かった。


END


全部 <前100 次100> キーワード
名前 メモ