アネモネとハナズオウ

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7:シエル◆pWU エコロォ…(^q^):2020/06/01(月) 17:29

放課後、オレンジ色に染まった廊下に四つの影が伸びていた。


「はい佐々木。これアイツの筆箱に入れてきて。」

伊藤さんに渡されたのは砂の入った袋。

あぁ、またか。またこんなことをやらなきゃいけないのか…

「なに突っ立ってんの?早く入れに行けよ」

「そうだよ、早くやれよ」

追い詰めるように飛んでくる大葉さんと澄川さんの声。

「…はい」

私はそう言うと、駆け足で教室に向かった。

今すぐにでもこの砂を捨てたい。でも、こうするしかないんだ…

教室に入って筆箱を見つけ、震える手で袋を開けた。



「ごめんね…ごめんね…」

私はそうつぶやき、春の筆箱に砂を入れた―


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