>>119 ありがとうございます
キーンコーンカーンコーン。私が落書きに気を取られている間に、いつの間にか授業が終わっていた。
まぁ、もう推薦で合格しているから、一回ノートを出し忘れたぐらいどうってことないかも知れない。桜も澄恋も甘いのなんのって。これだから初心者は嫌なんだよ。
その瞬間、誰かが私の椅子を引いた。そのせいで私は椅子から転げ落ちた。
痛い、誰がやったの……?そう思い後ろを振り返ってみると、小学校の頃からずっと私の苛めを遠くから見ていた女子二人が立っていた。
「あはは、良い気味!ノートもあんなふうにしちゃってさ。ブース」
嘘?桜と澄恋がやったんじゃなかったの?……こいつら……今まで見ているだけだった癖に。調子乗るんじゃねぇよ……と、言いたい気持ちなのに、また何故か口に出せない。何故だ、何故なんだ……。
「やっぱりあんたってさ、一人じゃ何も言えない弱虫なんだね」
二人は私に指を指して馬鹿にしたように笑った。
な、何言ってんの……?いきなりこうなってびっくりしたから言えないだけで……そのうちまた私が学校の女王様になるに決まっている。
女王様は、私しかいないんだから。