>>152-153 ありがとうございます!
ええい!人間なんて涙でいくらでもごまかせるんだ!こうなったら嘘泣きをして落としてやるぞ。
私は顔を隠し、すすり声を出す。
「グスッ…………本当に、私は何もやっていないんです………」
どうだ、これできっと校長も理解しただろう。さぁ、どんな表情をしているのだろうか。
私は隠している手の隙間から、チラリと校長の様子を見る。その視界には、更に怒った様子の校長が映っていた。
「まだ薄情しないのか!お前のクラスの奴から証拠の写真まで貰っているんだ!」
そうして校長は机に写真を乱暴に乗せる。そこには梨奈を苛めた時だけでなく、小学一年生の時にやった苛めの写真まで置いてあった。
………桜と澄恋だ。こんなに証拠を集める事が出来るの、ずっと私のそばにいたあいつらしか出来ない。きっと、これ以上私を苛めたら桜と澄恋を苛めると忠告をした後にチクりやがったんだな………!
校長と話なんてしている場合じゃない。桜と澄恋を口封じしておかないと。急いで写真を奪わないと。そうしないとろくな事にならないぞ。
「里中!待て!!話はまだ終わってないぞ!」
普段は決して先生と話している途中に抜け出したりしないが、今は違う。私は素早く校長室を飛び出し、桜と澄恋の元へ向かった。