『おーい!お兄さーん!いるんでしょー!!!?』
…朝、突然の大声で目が覚めた。
慌てて外を見ると、昨日の少女が家の前にいた。
この時少年はミスを犯した。
焦って窓際に行かなければその姿を少女に見られずに済んだのに。
少女の勘違いで終わったはずなのに。
『あ!やっぱり居た!お兄さんそこで何してるの?』
駆け足で窓に近づいて来た少女。少年は追い返そうと試みた。
「…な、なん、にも、し、して、な、ないよ。は、はや、く、か、かえっ、てよ。」
誰とも今まで話す機会が無く、数十年振りに使った喉から出た声は辿々しく、掠れていた。
『へー?1人で寂しくないの?』
「………さ、さみ、しく、く、ない。」
『…ほんと?』
「………………………」
『…あっ!じゃあ…』
私と友達になってよ。