第3章
「…篠原さん?」
ハッ!
清水さんに声をかけられて驚く。
「あ…ごめんね。清水さんよろしくねっ!」
私は気を取り直してニコッと微笑む。
清水さんは安心ししたようにまたニコッと笑った。
ああ、やっぱり可愛い。
次の授業が移動教室とか私にとって地獄だ。
ただでさえ、転校初日で友達0(清水さんは友達に入るのかわからない)なのに…。
ぽんぽん
誰かに肩を叩かれた。
「?」
不思議に思い後ろを向く。
そこには清水さんがいた。
「篠原さん、一緒に行かない?」
そう言って微笑む清水さんはほんと可愛い。天使の生まれ変わりなのかな。
「……ってわたしなんかといいんですか!?」
清水さんは顔を縦に振って
「だって、篠原さんと仲良くなりたいもん」
そう言って上目遣いでわたしの方を見る。
「わ、わたしでよ、よければ!」
少し言葉がカタコトになる。
急いで教科書、筆箱を持って清水さんの方に行く。