「野良猫」
独り。
こんな寒い中。
独り。
叫んでも、声が枯れても。
独りだった。
ある日、独りの少女が現れた。
お前も独りなのか。寂しいものだな。
俺は笑った。
うんん。独りじゃないよ。
あなたがいるから。
ほら、二人。
今、心がほわぁってなった。部屋はすごく寒いけどなんかあったかいな。
「黒」
あの子のように描きたかった
パレットにすべてをぶちまけて
ぐちゃぐちゃと 混ざる色たち
筆は折れ 華やかなパレットは
一瞬にして黒一色
真っ白なキャンバスにすべてをぶつけ
キミは 誇らしげに胸を張った