Foolish&Bitter Sweet.

葉っぱ天国 > ポエム > スレ一覧
3:Riju.:2012/01/29(日) 00:06

「12」

去年は祖父と老犬が死んだ あっけない光景だった
それを見て私はまた 悲しみが溢れぬ様 静かに心の核を抓った
強く 強く 捻る様に 強く 強く 千切れる程に。

ああ なんてあの日々は 暗い煙に侵されていたんだろう
ああ なんてあの時の心は 黒い海に沈んでいたんだろう

物言わぬ亡骸は これが初めてではない筈なのに
私の心を保護するモノがまた深くえぐられていった

「きっと次は大丈夫 泣かなくて済む日が来るから」
こう、あなたはいった

「もし その<次>も、来るのが悲しみだったら?」
こう、私は答えた

先の事なんて誰も解りはしないから。



あっけなくも長い悲しみを引きずり いつの間にか年が明けていた


この年は あなたが言うとおり 泣かなくていいんだろうか


人は生まれ変わるモノでも 昇天の悲しみは きっと 綺麗なあなたにはわからない


けれど

あの日の悲しみを抱いて 抜け殻の様な体で 

強く そう 強く たとえ不安定でも

前だけを向いて 歩いてみようか。


全部 <前100 次100> キーワード
名前 メモ