あっけなく飛んで行った赤い風船
子どもが笑いながら追いかける
風邪に乗って逃げてく赤い風船
優しい顔の男の人が背伸びして紐を掴んだ
あっけなく捕まった赤い風船
子どもが笑いながら押しつぶす
ぱちんと破裂した赤い風船
「無邪気は恐ろしいわね」
彼女は風船をふくらませながら笑う
彼女は風船を押しつぶしながら笑う
ねぇ、
君が一番残酷だってね
そんなウワサで街はいっぱいさ
「愛が全てよ」
いつだってそう囁く君は恐ろしい
じゃあ君は愛しているから殺したのか
殺したから愛したのか
絡み合う指と指
あぁ……君の身体は熱い
溶けていくんじゃないかと思うほど
「愛が全て全てよ」
耳元でそう囁く君は、美しくて恐ろしい
そんな風にいつも愛しているのかな
いつか、そのうち、
この愛が終われば
僕も君も永遠に離れ離れ
血に染まった赤い風船が
ぽつんとベッドの上を漂う
これ、好きだ…。
このヤンデレチックな感覚、凄い愛おしく感じる(笑)