ねぇ、ふと思ったのだけれど
貴方の胸元に付いている
ブローチの宝石は、
口に含んだら冷たそうじゃない?
きっとそうよ
冬の朝のティーカップより、
きらきら輝く初雪より、
舌の根元から凍ってしまうほど
冷たいの
味はどうなのかって?
そうね…
そんなに蒼いのだから、
サイダーの味かしら?
よく磨かれて、
飴にも見えるわね
甘いのかしら?
嗚呼、でも……
……貴方の、
よりによって貴方の胸元に
付いているんですもの、
きっと、
孤独な涙の味がすると思うわ
其の調子だよ、頑張ってるね。
…褒め上手か。
私は思った事を云った迄なんだ、
そんな立派な事じゃないよ。
でも、そう云ってくれて嬉しいな。