友達がきた。
ーそして、6〜7人くらいの友達は、
ぼくの家の貯金箱(カンカンのやつ)から
お金を取ったのだったー
お母さんとぼくの弟がいる中で
彼らは悠々自適に過ごしていた。
まるで、ぼくがどう思おうともう
構わないとでもいうかのように。
彼らは、好き放題、家の中をも
めちゃくちゃにした。
はじめから彼らはお金を取るかも
しれないと疑っていたぼくは、
箱の中を確認して、
お金がないことに気づく。
ぼくは、彼らの前で怒った。
しかし、彼らはぼくを無力だと
はなから雑魚扱いし、笑っていた。
そして、お金を取ったことを
否定しない。
ぼくは、激怒し
彼らに突撃するかの如く
拳を振るった。
たしか、何人かはぶんなぐって
倒すことができたけれど、
かつてぼくと結構話したことのある友達
それも、ぼく自身がぼくよりも下
の存在であると願っていた存在に
殺されかけた。
加えて、ぼくは、近くの
カッターで相手の目を潰せば
この状況を打開できると
確信していたけれど、
ぼくの脳裏に浮かんだのは
「逮捕」や「刑務所」など
ぼく自身の保身に関わる概念だった。
ぼくは、その優等なる友達に敗北した。
ぼくの自尊心は傷つき、
ぼくは皆から劣等なる存在として確定し、
ぼくはぼく自身を劣等だと決定した。