〜星空は知っている〜
【上杉side】
立花は帰り、家に静けさが戻る。
「で、若武。俺たちを呼び出すということは、何かあるってことだよね…」
黒木が単刀直入に聞く。
「実はさ…俺、いけないかもしれないんだ」
「「「「はぁ?!」」」」
何言ってるんだこいつ…。ふざけてる。
でも、別に立花がいてもいいんじゃ。
「確かにアーヤ優しいから。なんか言って、行かない、ってことになりそうだね」
でも、立花って。
「若武のこと好きじゃないよな…?」
やべ、つい口が滑って行ってしまった。
若武、凄い形相でこっち見てくんだけど。
「まぁ、落ち着いて」
「で、結局何なんだよ」
確かに。
「お前ら、どうやって行くんだよ」
「え?電車」
普通に答えると、固まった。
こうして、若武が話そうとした議題は三十秒で片付いてしまったのだった。
続く