続き
・・・
本当に、金魚を食べそうなので金魚を自分が預かると同時にフランクフルトの買い出しをお願いした
ちなみに、私は飲み物を買うことになった
「らっしゃ〜いやってるよ〜青刃グループの、一生味わえないかもしれない、たこ焼キャビアだよ〜」
ふと、かなり有名なグループの名前が出てきた
たこ焼きキャビア…1個1000円
高いな、というか何度かキャビアを食べたことあるけどだいたい塩漬けが多くてしょっぱかった記憶しかない
あ…、中学生ぐらいのグループがたこ焼きキャビアを買っていった
「そこのお姉さんも〜青刃グループのたこ焼きキャビアを買いますか〜?」
さっきからたこ焼きキャビアを見ていたから話しかけられた
というか、その目は何!?期待に満ち溢れた目は何!?
でも、いざとなれば作れない事もないし…悪いけどいらないかな
でも、相手は青刃グループだ
こちらの企業になにをするか判らないし、逆らうのが怖い
ふと、たこ焼きキャビアの屋台の一人がスマホを取り出した
今度は何だろうと思ったら、私の頬すれすれで黄色い何かが通った
「あの〜LINEやって…フゲェ!?」
アーテル…君は何をやっているんだい?
綺麗に黄色の水ヨーヨーが男性の顔面にクリーンヒットしている
しかも、綺麗に水ヨーヨーが割れて男性の顔が濡れちゃっているし
ていうか、ちゃっかり寄り道してないか!?
「エスポワール、遅くなってすまない」
「いや、何やっているの!?相手は青刃グループの偉い人だよ!!」
「エスポワール、逃げるぞ」
「え?ちょ!アーテル!?」
力強く捕まえられた手は振りほどくことなんて出来ず
人混みの間をする抜けるように走って行く
とりあえず自分は、アーテルの速さについていくことと、金魚や飲み物を落とさないようにしっかりと握りしめることしかできなかった
人が少なくなっていくにつれ、祭りの賑やかさも消えてゆく
代わりに、アーテルが履いている下駄の音が響く
人の気配がまったくない場所まで来てやっと立ち止まった
正直、アーテルの走る速さについていくの辛い
ヘトヘトで座り込んでしまった
少し息を切らしている彼は、私の目を見て口を開いた
「お前、もう少し警戒しろ!」
「それって、ディーオの組織の幹部として…」
「違う、女としてだ!女として周りに警戒しろ!さっきもそうだったが、近寄る男にも警戒しろ!!他の男に取られるとこっちが困るからな!」
言いたいことを言えて満足したのか、ビニール袋に入った飲み物を取り出して私の隣に座った
残念ながら、さっきの言葉に言い返す言葉が見つからない
どうやら、連れ回していたのはワタシではなくアーテルだったかもしれない
>>81の補足説明
たこ焼きキャビアを買った中学生の正体は、アスカや蒼太達だったりする
本当は、貰った方が正しいのかもしれないが、第三者目線から見れば買ったように見えるはず…
ちなみにヨーヨー釣りは、エスポワールの後ろでやっていました
たこ焼きキャビアの屋台で困っているエスポワールを見ていろいろと察したアーテルは、即座にヨーヨー釣りでヨーヨーを手に入れて青刃兄弟に向かって投げました
青刃兄弟の誰に当たったかは、想像にお任せ
最後らへんだが、あの後花火が上がった
もちろん、花火になった満の姿も目撃した