しばらく大人しくしていれば下からドカンドカンと音が聞こえてきてその直後の明るい光がフェアリーロウだとわかるのに時間は要らなかった。
『……あー、暖かいな』
**
それからギルド間戦争は終了、手早くルーンナイトに身柄を拘束され事情聴取、聞かれたことを手短に話し、私は全てをマスタージョゼに押し付けさせていただいた。全く、良い働きしてくれるぜマスタージョゼ!
今はフェアリーテイルの再建中だと言うので顔を出しにいこうかと考えていたのけど、よくよく考えればあちらは私をよく思っていないだろうしやめようかと思ったのだが如何せんやはり私はジュビア、影で全体を見守ることにした。
『……私の好きなキャラ……いっぱい……』
おっと思考があらぬ方向へと逸れた。落ち着け落ち着けジュビア・ロクサー、前世じゃ紙面上のキャラでも今は現実を生きる人間だ、馬鹿なことを考えるんじゃない。
……ルーシィとエルザ、やっぱくそ可愛いな……。
待て待て待て。思いとどまれジュビア・ロクサー!
「お〜もぉ〜て〜えぇ〜」
ナツ君が柱を一気に何本か持ち上げて唸っている。あれに上から乗りたいな……待て、やめるんだジュビア・ロクサー。
「一度にそんな持つからだよ、バカじゃねーの……。……?」
ヤバイヤバイ、影から覗いてるのがバレたかも知れんと焦るが此方に来ないのを見る限り気付いていないだろう、安心した。
「ははっ!!! おめえは軟弱だからそれが限界なんだろーなァ」
「ア? 俺がその気になればてめえの倍はいけるっての!!!」
そのあとはグレイが柱を持ちすぎて下敷きになったりエルザが叱りに来たり、ロキがルーシィの鍵を渡しに来たり。
ごめん、鍵は私も探した方がよかったと思ってるよ。ごめんロキ。ごめんマジごめん。
**
アカネビーチの件はスルー……と行きたいところだが私が居ないと楽園の塔に入れなくなるので仕方なく向かう。向こうでは偶然を装うか。
.