3.解散したい
秀明の支度をしていると、電話が
かかってきた。
「はい。立花です。」
電話は小塚君からだった。
小塚君からの電話だと、だいたい
KZの集合だから嬉しいんだよね。
「アーヤ?今日、放課後カフェテリア
だって。悪いけど、今日が最後の
集合みたいだから、早く行って、
若武に事情を聞いてみるよ。じゃあ、
カフェテリアで会おうね。切るね。」
最後の集合って、まさか!
誰か!お願いだからウソって言って。
私の生きがいなのに……解散?
秀明の授業は、全く耳に入らなくて、
先生に当てられるまで、何をしていた
のか知らなかった。
「立花、立花!1ー5を読みなさい。
何をしているんだ。」
黒板を見ると、さっきまで国語だった
黒板に、数学が書いてあった。
もちろん、みんなの教科書は数学。
そして、私は国語。
ちょうど隣の席に座っていた女の子が
教科書を見せてくれた。
「ありがとうございます。」
頭を下げて、1ー5を読んだ。
その間に、隣の席の子が、私の机の
中から数学の教科書を取り出して
くれた。
私、こんなことしてちゃ駄目だ。
優しいね、私にも、こういうことを
してくれる人がいるんだ。
私も、優しい気持ち、あるのかな。
#2です。書き忘れました。
すみませんでした。