3.解散したい続き#3
放課後、重たい足取りでカフェ
テリアに向かった。
カフェテリアのドアが見えたとたん、
嫌な気持ちが頭をよぎった。
でも、おそらくカフェテリアのドアを
見ることも、なくなるんだろうな。
誰もいないのに、カフェテリアに行く
ことなんて、私絶対しないものね。
ドアを開けると、みんながそろって
いた。
私はまた思ってしまった。
この光景、一生ないんだろうなって。
席につくと、若武が口を開いた。
「俺、KZ解散したいんだけど。」
ひっ!
この言葉、死んでしまっても聞きたく
ない言葉なんだよっ!
「もう一度言う……」
何回も言わないでよ。
もう、聞きたくないっ!
「若武、どうして解散したいのか、
言わないと。一方的に言ったりする
のは、いいことではないよ。」
黒木君が言った。
若武は、うつむいて、言い出した。
「目立てないんだもん。」
は?
アンタ、バカじゃないの?
「目立てないなら、頭良くなって、
テレビに写った方がいいんだよぉ。」
あ、若武が暴走してるだけなのね。
「俺、反対。それ、若武の個人問題
でしょ。俺たちは、関係ないと思う。
こういうこと、一回話し合った方が
いいのかもしれないね。」
一回話したこと、ある気がする。
翼がいないときに、一度だけ、ね。
4.自分で直すこと
「僕から提案。自分で直せることは、
直していけばいいと思う。例えば、
若武なら、目立ちたいと思うのを
ひかえるとか、僕なら、たくさん
発言して、思いを伝えるとか。」
自分で直すこと。
私の直さなくちゃならないことは、
勝手にルールを作らないのもひとつ。
それに、女子男子の変なルールを
うるさく言わないってことかなぁ。
「小塚に賛成。」
小塚君の考えに、みんなが賛成した。
よって、KZは解散しないことに!
ヤッターーーーーーーーーーーー!
でも、それと同時に、直すことを
直していかなくちゃ!