原作沿いで夢主は『雷神』。メガネが無い長身巨乳イケメンです。関西弁。
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桜舞う四月の新学期、今日は新しく教師が来るらしい。そんなことを頭の片隅にも覚えていない『雷鳴(カミナリ) いおり』は親友の佐野、狸塚と共に屋根の上を緩やかに駆けながら登校していた。
彼女の肩には過剰にデフォルメされた狸塚が乗っており、がしりと頭を抱き込まれるようになっていたが、彼女は気にも止めていないようで、はっはっはと笑っている。
他愛ない会話をしながら屋根の上を走っていたのだが通りすぎるところで、揉め事を発見してしまった。
「これは折れたわ」
「オイ慰謝料寄越せよ」
「高!!! ぼったくりにも程があるよ!」
見ると同じクラスの奴等が教師らしき人物に絡んでいた。
折れたわ、と言っていた男子生徒、狢は「うるせえ! 粉砕骨折したんだよ!」と自称粉砕骨折した方の腕で教師(仮)の胸ぐらを掴む。一方の教師(仮)は「僕の心も粉砕骨折しそう」と怯えている。
『あ、狢と秋雨や』
「絡まれてんの誰だろ……」
「……どうせまたしょうもない因縁つけてカツアゲでもしてんだろ、行くぞ」
「あれま」
『助けへんの?』
「いいよ、メンドクサー……ん?」
なんかごちゃごちゃ言ってる狸塚から視線をもとに戻し、再び教師(仮)を見れば、あら不思議。教師(仮)が「もうやだぁぁぁ!!!」と情けない叫びをあげると同時に狢の全身が燃えた。
雷鳴の耳元で「わあっ! 突然発火した!」と声をあげる狸塚の頭を撫で、佐野といぶかしげな視線を教師(仮)に送る。
そのあと時間も時間だったので慌てて学校へと向かった。
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